なぜエンディングノートに「企業年金・個人年金」を書き残すのか
公的年金に比べて、勤務先の企業年金制度や加入していた基金、民間の生命保険会社などで契約している個人年金は、家族に見落とされやすい項目です。
実際にいくつかのエンディングノートを見てみると、企業年金や個人年金について独立した記入欄がないものもありました。そのくらい、公的年金に比べると意識されにくい項目だと感じます。
こうした年金や契約は、内容によって、亡くなった後に家族が確認すべき給付や手続きが生じることがあります。すべてを詳しく書き残す必要はありませんが、どこにどのような契約があるのか、手がかりが分かるだけでも家族の助けになります。
家族に伝えたいのは「制度の説明」より「手がかり」
企業年金や個人年金は、制度や契約内容がそれぞれ異なります。
そのため、エンディングノートにすべての内容を正確に書き写そうとすると、かえって負担になりやすいです。
実際に整理しようとすると、細かな制度内容よりも、まず
- どの会社や基金、保険会社に関係するのか
- どこに書類があるのか
- 連絡先や証券番号があるか
- 契約者や受取人の情報
が分かることの方が、家族には役立つと感じます。
企業年金で書いておきたいこと
企業年金は、勤務していた会社の制度や、加入していた基金に関する情報です。
家族が確認を始めるための手がかりとして、次のような項目を書いておくと役立ちます。
勤務していた企業名・団体名、または基金名
まず「どの会社の制度なのか」「どの基金に関係するのか」が分かると、家族が確認先を絞りやすくなります。
関連する証書や案内書の保管場所
案内書や通知書、関係書類の保管場所が分かるだけでも、大きな手がかりになります。
たとえば、
書斎の引き出しの中の青いファイルの中にあります
など、保管場所を簡単に書いておくだけでも十分です。
分かれば連絡先
電話番号や窓口の名称まで分かれば、家族が確認先を探しやすくなります。
企業年金基金は、退職した会社とは別組織になっていることもあるため、会社名だけでなく基金名や連絡先が分かると、より確認しやすくなります。
備考
特別な注意点や、家族に伝えておきたいことがあれば、備考欄に書いておくと役立ちます。
個人年金で書いておきたいこと
民間の生命保険会社などで加入している個人年金も、契約内容によって、死亡後に家族が確認すべき事項が生じることがあります。
まずは、契約の存在自体が分かるようにしておくことが大切です。
保険会社名
保険会社名が分かると、家族がどこに確認すればよいか見当をつけやすくなります。
保険証券や契約内容が分かる書類の保管場所
保険証券や契約内容が分かる書類が見つかれば、保険会社名や証券番号などを確認しやすくなります。
そのため、書類の保管場所を書いておくことはとても実用的です。
分かれば証券番号
証券番号が分かる場合は、それも手がかりになります。
分かれば契約当事者の情報
契約者、被保険者、受取人が分かる場合は、その情報も書いておくと確認の助けになります。
連絡先
連絡先は、証券や案内書に記載されていることもありますし、保険会社名から調べられることもあります。
そのため優先度は高くありませんが、分かるなら書いておくと家族が動きやすくなります。
書き方のポイント
企業年金も個人年金も、最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは、
という順で、確認の手がかりを残していくのが現実的です。
まとめ
エンディングノートの「企業年金・個人年金」欄では、制度や契約内容を詳しく説明することよりも、家族が次の行動に移れる手がかりを残すことが大切です。
まずは、
- どの会社や基金、保険会社に関係するのか
- どこに書類があるのか
- 連絡先や証券番号があるか
- 契約者や受取人の情報
といった最低限の情報を、分かる範囲で書いておくと役立ちます。
具体的な手続きや受給要件、最新の制度内容については、加入先の企業年金基金や保険会社などの関係機関に確認することが必要です。
完璧でなくても構いませんので、まずは家族への「目印」を残すつもりで整理してみてください。


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