【家族に見つけてもらう】エンディングノートの「有価証券」の書き方

目次

なぜ有価証券について書くのか

株式や投資信託などの有価証券は、預貯金以上に家族が口座の存在を把握しにくい資産です。特に近年普及しているネット証券の場合、紙の通帳がなく、定期的な郵便物が届かないことも多いため、ご自身に万が一のことがあった際、口座の存在そのものが見落とされてしまうリスクがあります。

また、ご本人が亡くなったときだけでなく、認知症などにより判断能力が低下した場合にも、家族が資産の状況を確認できずに困ってしまうケースが考えられます。「どこの金融機関に有価証券の口座があるか」という最低限の手がかりを残しておくことは、家族が正規の手続きや問い合わせへ進む際の助けになります。

有価証券について書くときのポイント

有価証券の存在を把握できる情報を残す

本人の判断力の低下がみられた場合も、家族だけでは有価証券を保有している口座を自由に管理したり売買したりすることはできません。必要に応じて成年後見制度などの法的な手続きや、金融機関所定の手続きを行うことになります。その際、金融機関名や口座番号、関連書類の保管場所などが分かっていると、家族が状況を確認し、適切な手続きを進める際の助けになります。

ログインIDや取引暗証番号は書かない

家族の手間を減らそうとして、ネット証券のログインIDやパスワード、取引暗証番号などをノートに直接書き留めることには、防犯上のリスクや漏洩の懸念が生じます。また、家族であっても本人のアカウントを家族が操作することは、各金融機関の規約やセキュリティの観点からも望ましくありません。各社が用意している正式な手続きを利用するための情報を遺しておくことが大切です。

株価や保有数量を完璧に記録しようとしない

日々価格が変動する株式や投資信託をノートへ細かく書き出し、常に手作業で更新し続けることは大きな負担になります。エンディングノートを銘柄の取引台帳にする必要はありません。最新の残高や保有数量は、金融機関の記録で確認できるため、ノートには「口座の存在と確認書類の保管場所」を中心に整理しておくのがスムーズです。

是非とも書いておきたい項目

家族が口座の存在を漏れなく把握し、金融機関へ確認を行う第一歩として、優先して残しておきたい最低限の情報です。

金融機関名(証券会社・銀行など)

証券会社や銀行など、有価証券を保有している金融機関名を書きます。どの事業者で取引をしているかが分かることが確認の起点になります。

口座の名義人

本人名義か、子ども名義(ジュニアNISA)など本人以外の名義かを区別して書いておくと、家族が状況を把握しやすくなります。

書いてあると助けになる情報

口座番号(お客様番号など)

口座を特定するための識別情報があると、家族が金融機関へ問い合わせる際の手続きがスムーズになります。

紙の書類の有無・関連書類の保管場所

関連書類がどこにあるかが分かると、相続時の残高確認や税務上の手続きを進める際の助けになります。また、電子交付のみで紙の書類がそもそもない場合は、それを伝えておくと家族が探す手間を省けます。

口座の種類・制度(特定口座・一般口座・NISA・iDeCoなど)

課税区分や口座の形態が分かっていると、その後の手続きを進める際の参考になります。

主な商品

個別株や投資信託など、大まかな保有商品の種類を書いておくと、状況の整理に役立ちます。

出金先として指定している銀行口座

出金先として指定している銀行口座が分かると、資金の流れを把握する手がかりになります。

記載例

ノートのスペースに書く際の、記入例をご紹介します。

  • 金融機関名:〇〇ネット証券
  • 名義人: 〇〇 〇〇
  • 口座番号: 123-4567890
  • 口座の種類: 特定口座(源泉徴収あり)、新NISA
  • 主な商品:日本株、投資信託
  • 出金先口座: △△銀行 〇〇支店
  • 関係書類の保管場所: 書斎の青いファイル「証券関係」を参照
  • 金融機関名 △△銀行(〇〇支店)
  • 名義人: 〇〇 △△(長男)
  • 口座番号: 987-6543210
  • 口座の種類:ジュニアNISA
  • 主な商品:投資信託
  • 出金先口座: △△銀行 〇〇支店
  • 関係書類の保管場所: 書斎の「銀行関係」を参照

まとめ

有価証券の情報を整理する際は、日々変わる評価額やすべての保有銘柄を完璧に書き残そうとすると、途中で負担を感じてしまいがちです。まずは「どの金融機関に口座があり、どこに関連書類があるか」という最低限の手がかりを残すことから始めてみてはいかがでしょうか。

なお、ご本人が亡くなった後の有価証券に関する手続き、あるいは認知症等で判断能力が低下した際の対応につきましては、金融機関ごとに必要な書類や所定の手続きが異なります。

有価証券を誰に引き継ぐかといった法的な意思表示は、エンディングノートのメモだけではカバーしきれない場合があるため、必要に応じて遺言書の作成などをあわせて検討することになります。

「自分らしい将来の備え」、一人で悩まず相談してみませんか?

エンディングノートの作成は、項目を埋めることが目的ではありません。これからの人生をあなたらしく健康に生き、お金や生活の心配を和らげるための前向きな取り組みです。

【初回60分 無料相談実施中】

当事務所では、理学療法士・FP・行政書士の視点から、ノート作成時の疑問や不安を整理する無料相談を承っております。対面(ご自宅・当事務所)またはオンラインどちらも対応しております。無理な営業や不要な契約の勧誘は一切いたしませんので、まずはお気軽にご相談ください。

健康と財産のあんしんチェック(33,000円)

「ノートを書くだけでなく、身体・資産・法的リスクを具体的に見える形にしてほしい」という方に向けて、「健康と財産のあんしんチェック」もご用意しております。

エンディングノート記載のコツについて詳しく知りたい方へ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

北九州市・小倉南区を中心に、理学療法士の経験を持つ行政書士として、シニア世代とそのご家族が笑顔で未来へ進むための『健康終活』をサポートしています。 エンディングノートの書き方や遺言書の準備で「我が家の場合はどうすればいい?」と迷われたら、まずは近所の相談相手として、お気軽にお声がけください。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次