エンディングノートはどこから書く?PT×FP×行政書士が選ぶ優先度ランキング13

市販のエンディングノートを買ってきたものの、最初の数ページ書いてそのまま引き出しの奥に眠っている——。こうした話を数多く耳にします。

挫折してしまう最大の理由は、1ページ目の「基本情報」から順番に書こうとしてしまうことではないかと言われています。1ページ目から順番に書くうちに、書きにくいページにさしかかり、そこでエネルギーを消費してペンが止まってしまう。そうして、万が一の際に残された家族が本当に必要としている情報に届かないのです。

エンディングノートを1ページでも多く書き、自分の意思を残し、家族を助けるためには、「自分が書きたい、書きやすいページ」「重要度の高いページ」から選択して書き進めることが大切です。

私のこれまでの理学療法士としての経験と行政書士・FPの視点から、自分の人生の選択権と家族を守るための優先順位を導き出しました。何から書こうかと迷われる方は、是非とも参考にしてください。

目次

評価基準

各項目を以下の5つの評価軸で、重要な順に5~1点まで5段階の点数をつけました。項目の重要度により点数を1.5倍、2倍に補正しました。

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評価軸補正評価のポイント
不可逆性【最重要】×2.0一度間違えたら二度とやり直し(リカバリー)が効かないか
家族の心理的負担【重要】×1.5記載がないことで決断時にどれだけ家族が迷い、後から後悔するか
時間的緊急性×1.0万が一の直後、どれだけのスピードで決断を迫られるか
経済的損害リスク×1.0記載がないことで、どれだけ無駄な支出や資産の損失が発生するか
手続き・情報探索の煩雑さ×1.0記載がない場合、手続や情報の探索にどれほどの手間がかかるか

サービスの解約手続きのように、

  • 作業が煩雑であっても、時間とお金さえ犠牲にすればなんとかなる。
  • 決断時の「迷い・後悔」といった心理的な負担が軽い。

こういったものは順位が低めになります。

優先度ランキング

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順位具体項目スコア主な理由
1位医療・介護30.5判断をする家族の迷い・後悔のリスクが高い。やり直しも困難。介護離職も大きな問題。
1位資産・負債30.5資産・負債の全容が見えないと相続するか放棄するか判断に迷う。想定外の負債で後悔することも。一度相続承認すると取り消せない。
3位葬儀28.5数時間での判断が必要な状況で、決断時の迷いや後悔も多い。そしてやり直しが不可能。
4位遺言書(有無と保管場所)28.0相続放棄判断は3ヶ月と比較的早い。後から発見されると遺産分割やり直しの可能性があり、親族間で泥沼の相続トラブルにつながる。
5位緊急連絡先27.0危篤・死亡時に即時連絡する必要がある。書いていないと情報にたどり着けない可能性が高い。連絡漏れによる人間関係の破綻を防ぐ。

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順位具体項目換算スコア主な理由
6位現物資産25.5処分に迷うことが多く、価値を知らず破棄することの損失もある。後から発見された場合の遺産分割協議やり直しの負担も大きい。
7位埋葬(お墓)24.0「本人の望まない数百万の支出と後世まで続く管理負担」や「意に反する合祀」などが起きる可能性がある。家族の迷いや後悔も起きやすい。
8保険・個人年金・企業年金22.5死亡一時金の請求をせずにいると数百万円~の損失。遺産分割にも関わってくるので、早めの対応が求められる。
9位有料サービス(サブスク)18.0サービスを使わなくなっても継続して料金を引き落とされるリスクがある。請求や支払い履歴を手掛かりに探し、1件1件解約する手間がかかる。
10位公的年金17.5受給停止手続きは10~14日、未支給年金の請求は5年の期限あり。過払い・返還トラブルが起きると手間が増える。
11位クレジットカード16.5解約できないと支払いが継続する可能性がある。請求によりカードの存在に気づけば解約可能。
12電子マネー・コード決済15.5残高失効のリスク。請求がないことも多いため、スマホを解除できない場合は存在に気付きにくい。
13位無料アカウント・SNS13.0追悼アカウント化するべきか削除すべきかで家族が悩むことがある。放置された場合はアカウント乗っ取りリスクも。

特に重要な項目の解説

1位(同率):医療・介護の希望(スコア:30.5)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.03
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.03

重大な事故や病気にに見舞われたとき、本人がどこまでの治療を望むのか。これは、当然ながら本人にしか分からないことです。意思表示ができなくなってから本人に確認することは不可能なので、決断はすべて家族に託されます。しかもその決断は、ゆっくりとできないことも多いです。そして、一度開始した延命治療を途中でやめることは極めて困難です。

医療の現場で見てきた「正解のない決断」

私は急性期病院の内科・外科病棟で、人工呼吸器を装着された方のリハビリをたくさんしてきました。一時的な人工呼吸器装着の場合もありますが、回復の見通しが見えない患者様も多くおられました。もちろん、その患者様が回復することを願い、その時できる範囲でのリハビリを誠心誠意続けてきましたが、「今のこの治療は、健在だった頃の本人様は望まれただろうか」という思いはありました。毎日、病室に来られるご家族様の様子も見てきました。

正解が存在しない決断によって生まれた後悔は、簡単に消えるものではありません。もしも本人の意思が明確に書かれたエンディングノートがあれば、決断する家族の迷い、後悔はどれほど軽減されるでしょうか。

希望を共有することで防げる介護離職もある

介護の希望も同様に、本人にしか分からないものです。本人の意思が分からないことで、以下のようなミスマッチも起こりえます。

本人の意思:「家族に迷惑をかけたくないから、もしもの時は施設に入りたい」
家族の判断:「お金はあるけれど、施設に入れるのもヘルパーを頼むのも親不孝な気がする。本当は仕事を続けたいけれど、自分が仕事をやめて介護をしよう」

「介護離職」は世帯収入に大きく影響し、生涯賃金は数千万円規模で低下する可能性があります。介護離職すべてが悪くはありませんが、お互いの想いを共有していれば減らせる「不必要な迷い」があります。お互いの想いを知れば、心理的なブロックを外し、適切なサービスの選択などにつながります。

エンディングノートの限界と、「意思」を実現させるための対策

エンディングノートに医療・介護の希望を書いておくことは、迷いを抱える家族の判断の助けにはなります。しかし、エンディングノートに自体に法的効力はありません。

医療に対する自分の希望をより強く遺す手段として、「尊厳死宣言書の公正証書」というものもあります。ただし、これですら医師や家族に100%の法的義務を課すものではありません。大切なのは、書面を作成するだけでなく、事前に家族や医療スタッフと十分な話し合い(ACP)を行っておくことです。

また、介護に対する希望を書いていたとしても、判断能力が低下して口座が凍結されてしまうと、家族ですら思うように財産を動かせなくなります。自身の意思や選択を出来る限り尊重してもらいたい場合には、事前に任意後見契約を結んで任意後見人とよく話し合っておくことや、家族信託契約を結んで法的に対策をしておくことが重要です。

1位(同率):資産(証券口座・不動産・預貯金)・負債(借金・連帯保証人)(スコア:30.5)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担×1.55
時間的緊急性×1.04
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.04
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.04
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.04

ここで言う「資産」には、預貯金・証券口座・不動産・貸付金などが該当します。

「負債」は借金だけでなく、連帯保証人契約も含まれます。

遺産分割協議のやり直しのリスク

遺産分割協議を行う際に、資産と負債の存在に関する情報が遺されていないと、遺産分割協議をうまく進めることができません。遺産分割をした後に新たに財産の存在が明らかになると、それについて遺産分割協議をやり直さなければならない可能性もあります。

資産より姿が見えない負債・連帯保証人

そもそも、資産と負債の情報がないと、相続を承認するのか放棄するのかの判断ができません。遺言書が遺されていてこんなに資産があるんだと思っていたら、まさかの負債があり、トータルではマイナスになっていたなどということもあります。

相続を承認するのか放棄するのかの判断は、相続の開始があったことを知った時から3か月以内にしなければなりません。この間に資産と負債に関する情報を集めるのはとても手間がかかります。そして、負債に関しては信用情報機関(CIC・JICC・KSC等)に開示請求することで情報を得ることができますが、信用情報機関に登録されないような個人間の負債や連帯保証人の情報までは見つかりません。借金が莫大だった場合の経済的損害は計り知れません。

相続は承認・放棄を一度選ぶと後に戻れない

一度、相続を承認・放棄してしまうと、後から変更はできません。相続の承認というのは書類などで宣言するようなものでなく、相続財産を引き出して使っただけも単純承認したと扱われる可能性があります。単純承認したとなると、後で莫大な負債を知ったとしても、相続を放棄することができなくなります。

そのため、負債の有無について正確な情報を残しておかなければ、相続しても大丈夫なのかと家族は大変迷います。そして、相続を承認したあとに負債の存在が明らかになれば大きな後悔をします。

相続を承認するか迷う家族を怯えさせないためにも、負債がゼロなら「負債ゼロ」と明確に書いておくのが家族への愛情になります。

負債や連帯保証人の契約がある場合、書くのは気が引けるかもしれませんが、とても大切な事ですので書き残しましょう。

3位:葬儀の希望(スコア:28.5)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.04
手続き・情報探索の煩雑さ×1.02
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.04
手続き・情報探索の煩雑さ×1.02

人が亡くなった直後、家族は悲しみに暮れる暇もなく、数時間以内に葬儀社を決め、規模や予算、宗派、連絡する範囲を判断しなければなりません。そして、「葬儀・火葬を終えてしまえば、やり直しが効きかない。」というシビアさがあります。

判断力が削られた状態での「数時間の即決」

親族が亡くなられた悲しみの中、葬儀社からプランを提示されると、「個人のためだから」という思いで選んでしまいます。「他の親族への配慮」や「世間体」などもからんできます。本人の希望の様式や目安の費用を書いておくことで、家族は過剰な出費や親族トラブルから守られます。

二重払いや納骨拒否のリスク

さらに、以下のような落とし穴もあります。

  • 既に互助会に入っていたり、特定の葬儀社と生前契約をしていたりしたのに、家族がそれに気づかず葬儀を済ませて費用を払ってしまった。
  • 先祖代々の菩提寺があるのに、直葬をしてしまったために墓地への納骨を拒否されてしまった。

これらのトラブルを防ぐためにも、エンディングノートは非常に重要です。

4位:遺言書(有無と保管場所)(スコア:28.0)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.04
家族の心理的負担×1.54
時間的緊急性×1.04
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.04
家族の心理的負担(重要)×1.54
時間的緊急性×1.04
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05

遺言書を書いていても、その「存在」や「保管場所」を家族が知らなければ意味がありません。 遺言書の存在を知らずに遺産分割協議を終え、相続税を納付した後に遺言書が発見されると、無効として遺産分割をやり直さなければならない場合があります。遺言書でなく遺産分割協議の内容のまま分割するケースもありますが、それをするには様々な条件があります。

一度分割した遺産を遺言書どおりに戻すにはとても手間がかかります。そして、遺産分割よりも遺言書の方が相続分が少なかった相続人は不満を抱くでしょう。さらに、万が一既に分割した財産を処分(売る、譲るなど)してしまったような場合には遺言書どおりに戻すことができず、親族間の泥沼の争いの火種になります。

相続をするのか放棄するのかの判断は、相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。続税の申告と納税の期限も、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。このように時間も限られています。

遺言書の有無と保管場所は、他の項目と比べても書く内容が少なくシンプルです。

  • あるorない
  • どこにある

たったこれだけで絶大な効果があるので、優先的に書きましょう。

5位:緊急連絡先(スコア:27.0)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担×1.54
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.01
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.54
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.01
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05

万が一の事態が発生したとき、誰に連絡をすべきかという情報です。

危篤状態になったときに、最後を見届けられるか。亡くなられたとき、葬儀に参加できるか。これらは緊急連絡先の情報が、場面に応じてきちんとまとめられているかにかかっています。

携帯電話の連絡帳でただ単に連絡先が分かっても、どのタイミングで呼ぶべき人なのかは家族には分かりません。呼ぶべき人は誰だろうかと家族は当然迷いますし、呼べていない人がいたと分かった時には後悔もするでしょう。そして、そのタイミングを逃してしまえば、その時は二度と訪れません。その後の人間関係に取り返しのつかない影響が出る可能性もあります。

番外編1:スマートフォンのロック解除パスコード(スコア:32.5)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05

近年はデジタル資産の情報の重要性が叫ばれています。スマートフォンのロックを解除できると、契約している有料サービス・無料アカウント・連絡先・銀行口座・証券口座・電子マネー・コード決済などの存在を一気に探索できます。

もしもエンディングノートを何も記載していない場合、残された家族にとってはスマートフォンが「万能の鍵」になります。

ただし、スマートフォンだけですべての情報を漏れなく見つけられるわけではありません。預貯金口座、有料契約(サブスク)といったエンディングノートのそれぞれの項目をちゃんと記載していれば、そのほうが確実に情報を家族に伝えることができます。

エンディングノートの記載がゼロと仮定した場合、複数の項目の代替となるため、スコアは最大値の32.5となります。

エンディングノートに各項目を記載している場合、スマートフォンの重要度は低下します。他の項目の記載状況により重要度が変動するので番外編にしました。

番外編2:ペットの情報(スコア:30.5)

ペットは飼っていない方のほうが多いですが、ペットを飼っている、特に「おひとり様」にとっての重要度は非常に高いです。

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.03
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.05
経済的損害リスク×1.03
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05

ペットは法的に「動産」として扱われてしまいがちでが、本人にとっては「家族」です。

もしもペットよりも先に本人が亡くなってしまった場合、そのペットの行き先をきちんと指定しておかないと、先立つ本人にとっても残されたペットにとっても望まない未来がやってくる危険性が高いです。そして、その判断はやり直しがきかないこともあります。家族は判断に悩みますし、その判断に後悔の念を抱く可能性も想像しやすいと思います。

番外編3:暗号資産の情報(スコア:31.5)

評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担×1.55
時間的緊急性×1.04
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05
評価軸補正ポイント
不可逆性(最重要)×2.05
家族の心理的負担(重要)×1.55
時間的緊急性×1.04
経済的損害リスク×1.05
手続き・情報探索の煩雑さ×1.05

保有している方は限定的ですが、事前の準備がない場合に家族がかかえる手続きの負担が極めて大きくなる項目です。

国内の暗号資産取引所であれば、死亡届や戸籍謄本の提出により相続手続きを進められる体制が整いつつあります。しかし、個人で管理するウォレット(ハードウェア、アプリ)や海外取引所の場合、日本の相続手続きを受け付ける窓口が存在しないケースがあり、難易度が非常に高いです。スマートフォン等のロック解除コードや「秘密鍵(シードフレーズ)」が遺されていない場合、ご家族であっても資産の照会や引き出しを行う手段が失われます。

また、暗号資産の存在が確認できているにもかかわらずアクセス・換金ができない状態に陥ると、納税資金の準備を含め、ご家族に非常に複雑な負担を残すことになります。

重要:セキュリティ上の注意

いざというときに家族が資産にアクセスできるように情報を残しておくことは重要ですが、盗難や不正流出を防ぐため、エンディングノートの本文に秘密鍵やパスワードそのものを直接書くのは絶対に避けてください。ノートには「利用している取引所やウォレット名」と「アクセス情報を保管している場所(金庫など)」のみを記載し、安全に引き継げる状態を整えましょう。

番外編4:大切な人へのメッセージ

これの重要度はスコア化することができません。ですが、私の価値観ではとても重要です。

感謝の言葉は生きているうちに言えた方がよいとは思います。しかし、生きている間は照れくさくて言えないとか、生きている間にも伝えたけどもう一度伝えたい、ということもあるのではないでしょうか。

あなたからの言葉は深い悲しみを癒やし、遺された人が前を向くための心の支え(形見)になります。

ただし、一つだけ覚えておいてほしいこと

それは、どれだけ温かい感謝の手紙が添えられていても、隠れた借金が出てきたり、情報がなさすぎて家中を捜索したり、サブスクの請求がどんどん届いたりしていては、ご家族がその手紙を心穏やかに読むことはできません。

残されたご家族の生活と心の平穏を守るために、重要項目の記載をしっかり終わらせること。それ自体が、ご家族に対する「最大の愛情表現」です。

手続きやリスクの整理という責任を果たした上で、ノートの最後に、あなたにしか書けない大切な人へのメッセージを書き添えてみてください。

まとめ:自分の人生の選択権を最後まで手放さないために

「死んでしまったら、自分の意思を伝えられなくなってしまったら、もうどうしようもない。」

そう諦める必要はありません。エンディングノートは、万が一のときに自分の意思を守り、家族を精神的・金銭的な負担から守るための強力な「防衛ツール」です。

遺言書は法的に効果がありますが、遺言書ではカバーできないことがたくさんあります。遺言書かエンディングノートかの2択ではなく、遺言書もエンディングノートも書くということが大切です。

エンディングノートを手にしたら、1ページ目から完璧を目指すのではなく、今回ご紹介した「医療・介護」や「資産・負債」といった重要項目からペンをとってみてください。

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エンディングノートの作成は、項目を埋めることが目的ではありません。これからの人生をあなたらしく健康に生き、お金や生活の心配を和らげるための前向きな取り組みです。

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エンディングノート記載のコツについて詳しく知りたい方へ

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この記事を書いた人

北九州市・小倉南区を中心に、理学療法士の経験を持つ行政書士として、シニア世代とそのご家族が笑顔で未来へ進むための『健康終活』をサポートしています。 エンディングノートの書き方や遺言書の準備で「我が家の場合はどうすればいい?」と迷われたら、まずは近所の相談相手として、お気軽にお声がけください。

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